透明フィルム社内試作の様子を特別公開
今回は試作を依頼するに際し、どの様な作業になるのか?確認したいと言ったご希望があると思いますので、過去に実施した試作の様子を特別に公開致します。
■試作の流れ
当社の試作機は一般的な量産機に近い仕様・サイズになっており1つ1つの設備のつくりが大がかりです。この為、準備段階から量産機とほぼ同じような時間と手間をかける必要があります。
➀ 試作準備
今回の実例は、当社内部評価用試作である為、試作用の材料(樹脂や保護フィルム等)は自社で準備していますが、受託試作の場合は試作で使用する材料をお客様からお預かりする事からスタートします。
少なくとも試作の前々日までには実施する試作の内容を指示書にまとめ当日の試作に備えます。指示書の内容は使用する樹脂の特徴・乾燥条件・推奨加熱温度などの注意事項などを記載します。
なお、試作を実施する際に重要なのは試作ラインの分解掃除と段取りです。一つ前に実施した試作の材料起因によるコンタミネーション防止のため押出機・単管・ダイス等の分解掃除に1週間以上もの時間を要する事もあります。
➁ 試作実施
今回は特性の異なる2種類の透明な樹脂を使い2種2層フィルムの試作を行った模様を説明します。そもそも特性の異なる樹脂を使用していますので、2つの条件を合わせてフィルムにするのは一筋縄には行きません。
スタート時は下の写真の様な形状です。
その後、各々の樹脂の加熱温度条件等の調整を行う事で、下の写真の様な形に整えます。
ここから更に30分程調整を行い、下の写真で分かる様にフィルムの形が整ったので、ロールの間に樹脂を通し、2軸ターレットワインダーに巻き取らせます。
➂ 試作品採取採取
目標としていた品質の試作品が採取出来るところ迄、仕上がっているか否かの確認を行います。確認の内容が目標としている品質に到達する迄、更に微調整を行います。
微調整作業が終わったら、試作品としての採取を行います。
今回は試作品にキズが付かない様に保護フィルムを貼っていきます。
最後は採取した試作品を下の写真の様に、しっかり梱包します。
これで異種2層透明フォルムの試作は完了です。
機械を停止した後は、試作の結果をまとめます。実施した作業条件、欠点の個数推移、問題点の把握と次回の対策検討などを行います。
■まとめ
以上、フィルム試作の様子をご説明させていただきました。
ご興味をお持ちいただけましたら、下記URLよりお問い合わせください。